【YDN・GDN・DSP】リターゲティング(リマーケティング)広告の運用
サイトへの訪問ユーザーのみをターゲットにして広告配信ができるリターゲティング(リマーケティング)広告は、「意識の高い」ユーザーに絞り込んでいる分、効果の出やすい広告配信手法の一つです。
ただし、サイトにタグを貼って、集まったユーザーリストを対象に闇雲に広告を配信しても効果は出しづらいでしょう。
今回はJ・Gripにて実際に実施をして効果の出た配信の仕方=リターゲティング広告の最適化のやり方をいくつかご紹介します。
もちろんDSPでも配信設定を柔軟に変更することが出来る場合は、同様に有効なやり方となります。
●CVユーザーを除外&リピート商材用バナーでの訴求
高額商材などで、商品購入ユーザーに再度訴求をしても意味がないことが明らかな場合、リターゲティング広告は効果的どころかユーザーから「もうそれ買ったから不要」と思わられ、逆効果になってしまう恐れもあります。 配信は基本的にCV地点に訪問したユーザーを除外する方が良いでしょう。
ただし、取り扱いサービスによっては別の商品を訴求すると購入することがある場合や、リピート購入があり得る場合は、その商材に合ったバナー画像を別途制作し、リンク先もそれにマッチしたものに変更した上で配信することで大きな効果を発揮します。
■例:健康食品・化粧品などのお試しセットの場合
お試しセット未購入ユーザー:購入者(CVユーザーリスト)除外の上、配信
お試しセット購入ユーザー:購入者(CVユーザーリスト)にのみ、バナー画像とリンク先を変更の上、配信
●階層ごとにユーザーリストを分けて取得
「深い階層への訪問ユーザー=サービスへの興味関心が強いユーザー」として、各階層ごとにユーザーリストを分けて取得します。タグ自体は全ページ共通で問題ないのですが、ユーザーリスト設定にて、ディレクトリや下層ページのURLに含まれる文字列を任意に指定をしてユーザーリストを分けて取得できます。
■例:求人サイトの場合
グループA:TOPページ訪問→入札単価低め
グループB:求人一覧ページ→入札単価中くらい
グループC:求人詳細ページ→入札単価高め
グループD:応募ページ→入札単価もっと高め
●商品ごとにユーザーリストを分けて取得
当たり前のことですが、同じサイトに訪問しているユーザーでも商品サービスごとにモチベーションは大きく異なります。
したがって商品ごとにユーザーリストを分けて取得し、商品ごとにバナー画像やリンク先をマッチするものに変更して配信することで効果が変わります。
■例:家具通販の場合
グループA:全ページ訪問→全ページ訪問リスト、入札単価かなり低め
グループB:デスクページ→デスクページ訪問、入札単価中くらい
グループC:ソファページ→ソファページ訪問リスト、入札単価中くらい
●訪問日数ごとにユーザーリストを分けて取得
訪問日数ごとにユーザーリストを分けるやり方も非常に有効です。
サイトへ訪問からコンバージョンまでの日数を把握し、適切な日数で分けて単価を強めることで全体の獲得数が増加し、獲得単価が下がったケースが多々あります。
■例:とある求人サイトの場合
グループA:540日リスト→入札単価かなり低め
グループB:60日リスト→入札単価中くらい
グループC:15日リスト→入札単価かなり高め
●リターゲティング×デモグラフィック属性など別のターゲティング
YDNやGDNではリターゲティングに「インタレストカテゴリー(GDN)」「サイトカテゴリー(YDN)」「「年齢・性別などのデモグラフィック属性(YDN、GDN)」など他のターゲティング手法を掛け合わせて配信することができます。この特性を活かして、これまでの広告配信で効果的なターゲットにリターゲティング配信を掛け合わせて実施することで一層の高い効果が期待できます。
■例:不動産売買の場合
グループA:30代・40代男性×リターゲティング→入札単価高め
グループB:不動産インタレストカテゴリー×リターゲティング→入札単価高め
以上のように、リターゲティング広告ではユーザーリストを分けて取得したり他の配信手法と合わせるなどして、広告グループを分け単価調整を行なっていくことで効果を上げていく仮説検証のサイクルを回していくことができます。すぐに効果の高い答えが出るわけではありませんが、様々なパターンをテストしていくことで3ヶ月後、6ヶ月後に効果を上げていくことができます。